体は語る

こんにちは!みどり鍼灸院です。

前回の「体の声を聴く」に続いて今回は「体は語る」でお届けします。

 

肩の痛みで来院された患者様。

前回痛かったところはよくなったけど、今度は後ろ側が痛いとのことで

来院されました。

 

主訴以外にも気になることがないかお伺いしながら治療開始。

そしてはたと気がつきました。

「もしかして胃の調子悪くないですか?」

すると「あぁそうなんです。最近胃がキリキリするような感じがあります」

というお答え。

 

やっぱり!

 

今回お体を拝見して気になったのは前回と比べて前胸部、お顔、

 

そしてお背中にもいわゆるニキビが増えていたことでした。

 

そこから体の上焦(上の部分)に熱があるということが推察されます。

そうなるとまず疑うは胃熱。

患者様はガテン系のお仕事で働き盛り。肉体使うのでがっつり食べていて胃がお疲れかもしれないと考えたのです。

 

さらに聞いてみると新しい現場での仕事がスタートしたこと、他の現場も掛け持ちになってしまいストレスフルなこと。

油っこい食事は大好きだけど食べるとすぐぶつぶつ出てしまうこと。

 

だから自分でも若いころから思うと食事に気をつけている等々・・・

患者様のお体を知るうえで大事な情報を入手することができました。

ということで肩と胃腸の調子を整える治療をしました。

肩の痛みもばっちりとれ胃を傷めないよう養生の話をして終了!

 

患者様は来院された時一番気になる症状については自らお話してくれます。

普通、病院に行くとしたらそうですよね。肩なら肩、腰なら腰と痛いところを

説明します。でも東洋医学はお体全体を一つとして診断していくます。

一番気になることだけでなくそれ以外に起きていることにも目を向けていくのです。

 

鍼灸師はけっこういろいろなところ見ています。

主訴である細部も見るけど、歩き方から表情、話し方、声のトーンだったり

広く全体像もきちんと見ているんです。

気になる症状の改善はもちろんですが、目指すは患者様お一人お一人にあった

ベストな状態にお体全体を導いていくことなのです。

 

というわけで志は高く日々精進しています。

 

鍼灸師 桑野